おまけ:IPA相談事例と回答
下の方に、相談事例と回答例がありましたね。
もう解説するまでもないとは思いますけど、ワンクリ業者が喜んでアンダーラインを引きそうですから少し指摘しておきましょう。

(i) YouTube で動画を見ていて、クリックして先に進んで行ったら料金請求された設定は良好です。
相談

YouTube(動画投稿サイト)で、投稿者のコメント欄にある URL リンクをクリックしたら、アダルトサイトに行き着いた。YouTube は無料だし、そこからジャンプした先のサイトも無料だと思って、アダルトムービーを見ようとして見本画像をクリックして先に進んで行った。その結果、いつの間にか利用登録されており、5万円の料金を請求された。パソコンを再起動しても、数分おきに料金請求画面が出て来る。
よくある言い訳をした相談ですね。
『いつの間にか』 が事実なら、契約が成立していません。
回答

パソコン利用者をワンクリック不正請求サイトに誘導するための罠を仕掛けた動画が、YouTube に投稿されていることを確認しています。有名なサイトからクリックした場合でも、ジャンプした先のサイトが安全である保証は一切ありません。ジャンプした先には、サイトの利用意思確認ページがあり、[はい]ボタンの近くには有料サイトである旨の表示がある場合がほとんどです。その場その場で画面に表示されているメッセージを良く読むことが、被害を未然に防ぐ唯一の方法です。誘惑に負けることなく、正しい判断をしましょう。
こういう回答をもらうわけですよ、IPAなんかに相談をすると。
これだと、恐れ入って支払いを余儀なくされてしまうでしょうね。
『支払い』 ではなくて、『脅し取られる』 んですけどね、実際は。

ここでも当然ながら 『利用意思確認ページだけは置いてあるんだから、引っかかったんなら諦めて払え』 と、涙が出るほど有り難いお言葉です。

賢明な閲覧者は、とっくに気が付いていますよね。
『不正請求サイトと言いながら、諦めて払えは矛盾です。』

契約の基本と、特定商取引法に定める契約手続きに必要なモノとを良く照らし合わせて、契約の成否を確かめることこそが重要です。

恐喝サイトを後押しする回答に騙されてはいけません。
(ii) 会社のパソコンでアダルトサイトを見ていたら、請求書が消えなくなった別に、請求書の体を為した画面じゃないですけどねぇ・・・
私は 『要求』 と言うことの方が多いです。
相談

会社のパソコンでアダルトサイトを見ていた。無料の動画サイトだと思っていたが、気が付くと料金請求画面が出ており、パソコンを再起動しても数分おきにその画面が出現するようになってしまった。IPA に相談したら、ワンクリック不正請求サイトの罠に引っ掛かり、ウイルスに感染しているということだったので、駆除作業をした。反省の意味を込め、社内で同じ被害が起きないように同僚らに注意を喚起したが、2週間後、再びパソコンに請求画面が出現するようになった。以前とは違う画像。誰がやったのか分からない。
あらあら。
IPAさんのご指導では、2回目のワンクリウェアを駆除できなかったんですね。
適切な回答をしましょうよ。

そもそも 『ウィルス』 だなんて思ってるからダメなんじゃないですか?
回答

問題の本質を全く理解していないために、被害に遭った教訓が生かされていないようです。ワンクリック不正請求の問題の本質は、サイトの利用意思確認ページで、自分にはその意思が無いにもかかわらず、[はい]ボタンをクリックしてしまっていることです。アダルトサイトやウイルスの問題は、本質的ではありません。自分自身のクリック操作には責任が伴うという自覚を持ちましょう。「[はい]をクリックしたが、契約の意思は無い」という言い訳が、どんな場面でも通用するとは限りません。画面に表示されているメッセージを良く読んで、正しく行動すれば、無用のトラブルを未然に防止できるでしょう。
問題の本質を全く理解していないのはIPAさん。
散々書いてきましたから、もうおわかりでしょう。

問題の本質は、ワンクリサイトでは契約を結ぶことはあり得ない、ということです。

電子消費者契約法ばかりを見ているからこんなことを書けるんでしょうね。
恥ずかしいです。

まぁ一部、『アダルトサイトやウィルスの問題は本質的ではない』 は正しいから、あまり怒らないことにしますか。
けどね。
その直後の 『「[はい]をクリックしたが、契約の意思は無い」という言い訳が、どんな場面でも通用するとは限りません』 はダメです。
やっぱり怒らないといけませんね。

お勉強しなさい!!

あのねぇ・・・・
ワンクリサイトの表示をよく読んでも、その 『はい』 は、有償契約を申し込みますか? 『はい』 では無いんですよ。
よく読めばよく読むほど、クリックして問題無いことがわかってきますから、IPAさん、ホントによく読んで下さい。

たとえ、クサレ規約に 『この はい をクリックしたら契約が成立したものと見なす』 と書かれていても、それは強行規定に反して無効でしょ。
もし、それが有効なら、私、ここのどこかに規約を置きますよ?
IPAさんがここを見たら100億円支払え、と書いて。




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